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若者がFを叫ぶ#07「ひなたび vol.2 @岩手県宮古市タイマグラ 〜耳で聞き心で感じる編〜」

若者がFを叫ぶ#07「ひなたび vol.2 @岩手県宮古市タイマグラ 〜耳で聞き心で感じる編〜」

どうも。Fuck野郎です。

こんにちは。hinataです。

今回は〜耳で聞き心で感じる編〜

ということで・・・

中学を卒業し、島根県の離島の高校へ、なんと岩手県から進学したshoのインタビュー記事です!!


かっこよすぎる

shoは、我々同期の中でもズバ抜けた芸術センスとアーティスト性を持ち、寮のロゴを考えたり、寮内の環境をデザインの力を持って整えたり、イベントの会場装飾、チラシデザインを手掛けるなど、縁の下の力持ちと慕われていました。
高校時代からヒゲを伸ばし、毎日観測。
一際目を引くマッシュヘアを島に持ち込み、唯一無二の存在を確立してた男です。
shoに憧れを抱く後輩もたくさんいました。


寝起きもアーティスティック!

そんなshoは今何を思っているのか。
非構造化インタビュー的に、ラフに話を聞いてきましたのでよかったらご覧ください!

個人的に、「地方移住」なんて考えている人に刺さる言葉がたくさん出てきているのかな〜なんて、文字起こしをしながら思った次第です。

s・・・sho
h・・・hinata

h:shoにインタビューさせてもらうって新鮮だな〜

s:そうだね(笑顔) お願いします!


ストーブを囲んでのインタビュー

h:それにしてもここ(周りを見渡しながら)、すごい環境だよね。

s:そうとしか言えないよね(笑)

h:すごいと言われてもね、shoにとっては生まれた時からこの環境だから違和感がないというか、普通?なんだよね?

s:違和感の方向が違う方向にあるという感じかな。

h:その違和感って、どんな感覚?

s:例えば、お客さんに言われて「あぁ、そうだな」って思うことがあるんだけど、なんか、こう、黒いじゃん、壁とか(笑)
極端な例になっちゃうけど都会の綺麗なところって白かったり。そういった「色」みたいなところかなぁ、だから、黒とか茶色とかに周りを囲まれているっていうのは自分にとっては安心感なんだ、っていうことを、この前来たお客さんが「ここの茶色とか黒とかの色、安心するんだよね」って話をしていたのを聞いて「自分もそうかもしれない」って思ったりしたんだよね。
なんだろう、白とかって、造られてる感じがするのかな、人工的なというか。
汚れとか傷とかが時間をかけて勝手に造られていく安心感?かな(笑)

h:なるほどね〜、確かに、白って綺麗かもしれないけど無機質な感じするもんね。生まれ育ったのがここで、高校に進学するときに出て、また帰ってきたところじゃん。その家を出てた3年間って、この家だったりこの地域だったりは変わったの?黒さでもなんでも(笑)

s:そりゃ変わっていると思うんだけど、でも・・・変わってないのかな、自分の感じるところでは。まぁ、帰ってからはいろんな所にテコ入れっていうか、直したりはして少しずつ変えてるけど(笑)
ていうか、やっぱり、戻ってきてから、自分の家っていうより、商売としての「宿」っていうそういうところとしてのこの場所を考えたら、まぁ、これはやばいんじゃないかな(部屋の各所に目をやりながら)と思って生活しているけど(笑)(笑)そういうのをもうちょっと、ね、別に、万人ウケするようにしたいんじゃないけど、暮らす人であり、人を迎える立場である以上、色々直すところは直すけど。でも、こういう暮らしはこういう暮らしでいいねって言ってくれるみたいに(私を見ながら)、ある意味お互い気持ちよく過ごせればそれでいいわけだから、誰もがいいねって言ってくれなくてもいいのかなって。

h:なるほどね(笑)刺さる人に刺さればいいみたいな

s:まぁ、そうね、わかる人だけわかれば良いよって乱暴な言い方ではないけど、こういう暮らしをしてますけど、それでもよかったら、って感じで相手に合わせるんじゃなくて、こっちがあるがままでいて、それで良いっていってくれる人が来てくれるのが理想というか、万人ウケする形を求め続けてたらどんどん便利に、不自由なく、ってしていかなくてはいけないけど、ある程度こっちの持っているラインがあると、あとはお客さんに合わせてもらうしかなくなるけど、それでも良いっていう人が来てくれるっていう。そこがアイデンティティというかね。

h:なるほどね〜 家でありながら商売の箱であり、そこが融合しているみたいなね。ライフとワークが一緒なんだね。


家からの景色

s:そうね、まぁ、生活しているところにお客さんが来てくれるだけなんだけどね笑
ゲストハウスとかも、一緒にご飯食べて寝て、みたいな形も結構あるし。それのキワモノみたいな。ゲストハウスっても綺麗だしさ、シャワーもあるし。いろんなものが欠けた状態というか・・・

h:うん〜、海士町で言われる「ないものはない」みたいなね。5日間置いてもらったけど困らなかったしな〜。でも困る人は困るのかな。

s:困る人は困るね、ドライヤーないとか、テレビもないし。不自由さを挙げていったらいくらでも上げれると思うんだよね。でも逆に、必要なものは最低限あるね、水と火と灯と。なきゃダメだと思ってるものも意外となくても大丈夫だったりね。

s:海士町もそうだけど、孤島的なね(笑)来ようと思えば来れるけど、覚悟っていうほど覚悟じゃないけど、ここで回していこうっていうようなのがあるのかな。

h:いい具合にね、今日も親父さん買い物いってきたみたいに。

s:まぁバランスだよね、極端だと続かないし。震災の時とかね、電気なかったけどランプあるし、火も薪があるし、水もあるし、水道元々ないからね笑 お風呂も入れるし・・・
都会とか、買い占めとかあるかもしれないけど、ここなら自分の家の蓄えで回っていくっていうか、自分のリズムを持っているんだよね。必要なのはお金よりも、ここでの暮らしの知恵と外の人との繋がりなのかな〜。いくらお金持ってても、火のつけ方知らなかったらここでは死んでしまうし。

h:間違いないなぁ〜

s:わかんないけどね、いつまで続くのかw
あ〜、まぁ、義務感っていうか、なんていうんだろう、やらなきゃいけないこととかも結構あるんだけどね、火起こさなきゃ死ぬし。でもそういう必ずやらなきゃいけない事の中で、自分の楽しみというか、遊びというか、いくらでもあるというかね。でもその時に、お金持ってるから楽しめるかって言ったらそうでもないし、ここにいたらお金を持っているから豊かっていう感じじゃないんだよね。自分なりの楽しみ方を持っている方が豊かというか、そういう場所なんだよね。


近所迷惑という概念がないが故の縁側でライブ、最高
 

h:なるほどね〜、shoはここでも楽しみ方を知ってるもんね、寮にいるときは寮にいた時で楽しかったけど、久しぶりに会って色々話聞いたけど、今の楽しんでるみたいだな〜って思ったよ。

s:そうね、結局寮も同じで、どこにいてもそこの場から創り出すっていうか、自分たちで楽しい場所を創ってたからね、同じだね。結局柔軟性っていうか、これしか楽しみ方がない、こういう暮らししかないって考えじゃなくて、ここに来たらこういう暮らし、都会ではこういう楽しみ方、みたいな感じで順応できる、みたいなね、そういうのがいいよね。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
その後・・・

「shoは田舎の暮らしも都会の暮らしもどっちもみてきたよね」
という話になり、「選んでここに帰ってきたのか?そうでありたい、いや、そうなのか、妥協なのか・・・?」
という話になり、どんどんと私的なこれからの話を交わすようになっていきました。
そしてインタビューの形式は破綻し、お互いの未来を語り合うような、そんな時間へと変わっていきましたと・・・

インタビューを受けてくれたsho、ありがとうございました!

このインタビューで何がわかるか、ということですが、最近地方移住が叫ばれていますし、ウブマグの母体のUbdobeでも地方移住を促進する事業が最近リリースされていました。その時に、腰を据えて地方で暮らす人の目には何が映っているのか、何を考えているのか、肝心なことは何か。shoはもちろん移住志向の人向けに話してくれたわけではありませんが、田舎暮らしのマインドセットを自然と語ってくれました。
是非、地方移住を考えている方には読んでいただきたいな、と。

それでは、今日はこのへんで!

Text by : HINATA MAEDA慶應義塾大学総合政策学部(SFC)1年
まちの終活だとか、死に際の生き甲斐だとか、はっきりしないものばかり追い求める青二才。