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『大歓喜の産声(前編)』:ファンタジーガールのワンダーランド003

[連載]
ファンタジーガールのワンダーランド003

問題です❤︎

『ファンタジーガールの専属コロボックルこと、Aki婦人は、身長が125cmほどである。』

◯か ×か?

正解を知りたい方は、前回の投稿を是非、ご一読ください!

今回から、前編と後編に分けて、Kaoちゃんの生い立ちを書かせていただきたいと思います。

まずは、私のことを少しお話しましょう。
ファンタジーガールのママである私は、先天性骨形成不全症と言う難病で生まれました。
簡単に説明すると、骨が脆弱で容易く骨折すると言う病気です。現在は国の特定疾患に認定されていますが、根本的な治療法は、まだありません。私の場合は、胎児の段階で既に両足大腿骨が折れており、生後から現在までに60回以上の骨折を繰り返しました。そのほとんどが、10歳くらいまでに起った大腿骨の骨折でした。
1番、病状が重かった時期には、『バナナを食べていて歯が折れる。』『くしゃみをして大腿骨が折れる。』と言う感じです。
骨折をする度に、壮絶な痛みで三日三晩、眠れず、過酷な幼少期を過ごしました。現在も、車イスで生活をしています。

私が、闘わなければならなかったのは、難病とだけではありませんでした。生活も人間関係も、色々な壁の連続。そんな私には、思春期の頃、『自分のことが大嫌いだ。』と思っていた時期があります。
でも、案外、自分が思っていたよりも、ずっと自然な形で、私は仕事をして、恋愛をして、結婚をして、自分の人生を切り開いて来ることができました。
音楽にも出会い、10代からシンガーソングライターとしての活動も続けています。

私を理解し、共に歩んでくれる夫と結婚をした時には、自分たちの子供を持ちたいと願うようになりました。Kaoちゃんが、お腹に居るとわかった時、とても嬉しかったのと同時に、大きな不安に襲われたのを今でも、よく覚えています。
妊娠検査薬で陽性反応を確認し、すぐに近くの大学病院の産科へ行きました。
しかし、現実は想っていた以上に厳しいものでした。

まず、責任が取れないため、妊娠検査自体を受けて下さらないと言うのです。夫が、「妊娠しているかどうかだけでも調べてください。」と一生懸命に頼むと、何とか妊娠検査をしてくだり、Kaoちゃんの姿を確認しました。
しかし、「この妊娠は、絶対にお勧めできません。妊娠は継続させられません。」と医師から言われてしまったのです。
理由としては、私が身長125cmの小さな身体であり、赤ちゃんをお腹の中にどこまで収めておけるか解らないと言うこと。そして、骨形成不全症は安定期ではあるものの、お腹が大きくなるにつれて、負担により骨折の危険があること。最後に、先天性骨形成不全症が赤ちゃんに遺伝する可能性が二分の一と言う確率である事が理由です。骨形成不全症の女性の出産例は、多数、存在していますが、同じ骨形成不全症でも個人で体の状態は異なります。私が無事に出産ができるかどうかは、挑戦してみなければわからないことでした。

私は、父と妹が同じ骨形成不全症です。遺伝のことは知っていましたし、とてもハイリスクな出産であることは、理解していました。
しかし、「愛する人との間に自分たちの子供を持ちたい。」と言う想いは、私たちにとって…いえ、人類にとって、誰もが抱く共通の願いであると思います。
もちろん、赤ちゃんは健康で元気に産んであげたい。出来ることならば自分と同じ痛みを我が子には味あわせたくはありません。でも、私自身は難病で生まれ、困難に直面しながも、自分らしく生きて、自分らしい『幸せの形』を見つけてきました。生命の煌めきは、私たちの想像を遥かに超えた可能性に溢れているものだと思います。
だから、生まれてくる子供が、骨形成不全症であるかどうかということよりも、私のお腹に宿ってくれた命を諦めずに、この世に送り出すことの大きな意味を感じていました。そして、生まれてくる命に「生まれてきて本当に良かった。」と、言ってもらえるような強く優しい母になりたいと思ったのです。意味のないことなんて、この世には存在しないから、「この子はきっと大歓喜の産声をあげて生まれてくる。」と信じていました。

その後、2件目に受診した別の大学病院でも、断られてしまいました。
ハイリスクな出産であることは確かですが、それ以上に周囲の冷ややかな反応が辛かったです。障害を持つ人が結婚し、出産し、家庭を持つと言うことに挑戦すること自体が、まだまだ日本の国では、当たり前のことではなく、冷ややかに受け止められていると言う現実を痛感することになりました。

3軒目の大学病院で、やっと出産を引き受けてくださることになりました。はっきりと病院が確定した時には、すでに、妊娠5ヶ月目が近づいていました。
病院が決まり、安堵しましたが、自宅から遠方の通院は、大きなお腹を抱え、なかなか大変なものとなったのでした。

波乱の出産は、後編へ続きます。

次回もよろしくお願いいたします!

Text by : Aki
姉妹デュオグループSAKURANBOで活動中のシンガーソングライター
ワンダーランドで就業中の車イスUserママ(先天性骨形成不全症)
https://www.facebook.com/sakuranbo.music.info/

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