MENU

DJ NOAH VADER:My Music Life 005

My Music Life 005

皆さん、こんにちは。

ライス兄弟の次男、好きな食べ物は竹の子の塩焼きと里芋の煮物の、ノアです。
こういう好みを人に言うとよく「顔と全然一致してない笑」とか「本当にアメリカ人なの?笑」とか言われるんですよね。
いや、そこは良いじゃないのさ。好きなんだもん。
ちなみにお菓子で一番好きなのは海苔のおかきです。
もし私のファンの方がおられましたら是非とも海苔のおかきを送ってください、なんて。

さてさて、今回も引き続きノアがノアの音楽の歩みを紐解いていくセルフサービス企画、「NOAHがダークサイドに堕ちるまで」をお届けいたします。
第3話の今回は私が高校生の頃のお話。

中学生で洋楽ロックに目覚めたノア少年は次のステップにいきます。

ということで、今回のNOAH VADER’ RECOMMEND!!

The pillows – “ハイブリッドレインボウ”

連載始まって、ようやく邦楽が出てきましたよ。

知る人は知っている、日本が世界に誇る名バンド、the pillows。来年でデビュー30周年を迎えるベテランバンド。最初の10年は今よりももっと知る人ぞ知る存在だったんですけど、2000年頃に作られたOVAアニメ「FLCL」の主題歌と劇中歌に起用されたのをきっかけに海外で大人気になり、日本でも逆輸入される形でぐんぐん知名度を上げていくことになります。

音楽性の話を少ししておくと、このバンドも長い間活動しているだけに、やっぱり初期の頃と今では多少なりとも音楽性に違いが感じれるようになっています。前回ご紹介したZebraheadほどではないですが、じっくりと聴き比べたら分かるくらいです。
むしろ30年やってて変わらない方がおかしいですね。

でも今も昔も変わらないのが、メタファーの効きまくった歌詞と、どこか切なくとも若干の希望を残してくれる曲のメッセージだと、私は思います。

そこは今回レコメンドした”ハイブリッドレインボウ”にも表れてますね。
「昨日は近くまで希望の船が来たけど僕らを迎えに来たんじゃない」と叶わなかった切なさを歌うのですが、それでもサビでは「昨日まで選ばれなかった僕らでも明日を待ってる」、「きっとまだ限界なんてこんなもんじゃない、こんなんじゃない」とそれでも希望を持っていく、力強さを感じれる締め方となっています。

こういうメタファーを散りばめて、小説を読むかのように聴き手に曲の情景を想像させることによって、曲のメッセージ性が我が事と感じられるようになるのではないのでしょうか?

こういう曲っていいですよね。あえて変化球の言葉選びをされてるので、きっと今回この曲を聴かれる方の中にはここで私が書いたような解釈とはまた別の感じ方をされる方もいるのではないでしょうか。
音楽って聴くだけじゃないんですよね。それで語り合って繋がれる媒体にも十分なってるものなんです。
だから多くの人が音楽にラブ&ピースを託すんじゃないんでしょうか?

他のアーティストでもこういったスタイルの人は大勢いますが、自分としては「人生上手くいかないことの方が多いけど、それでもなんとかなるよ」と言われてる気がするピロウズの曲に一番惹かれるんですよね。

こうして読んでいただいていたらきっとお分かりと思いますが、ピロウズはめっちゃ好きなんです。洋邦合わせても5本の指に入るほど好きなバンドです。
なので、今回はちょー悩みました。高校生編の曲をピロウズにする事は連載を始める前から決めてたんですが、問題はピロウズのどの曲にするか。名曲というか大好きな曲が多すぎてなかなか決めきれませんでした。「こっちかなぁ、いやーやっぱこっちかなぁ。でもこれもなぁ」という具合に悩みまくって投稿した今でも悩み中です。

私普段は特定のアーティストを応援したり好きになったりする事はほとんどないんですが、ピロウズだけは特別。やろうと思えば、ピロウズだけで1年連載を続けられるくらい。

高校生の頃の私と言えば、高校入学して1ヶ月経ってすぐに家庭の事情でアメリカに移住して、それから約1年半の間アメリカ生活を送っていました。しかし、移住した所がよりによって中部も中部、アメリカのど真ん中にあるカンザス州という所。
我々兄弟のような重度の患者を診れる大きな病院に行くには救急車でも2時間半。死んでしまうわ。

なので一回本当にやばかった時は、生まれて初めて救急ジェット機なる物に乗りました。
救急車で病院に行くと思いきや、空港の滑走路に到着ってね。それでも30分かかりましたけど。

なので、もうアメリカにはこりごりです。市街地に引っ越してたならまた変わったのかもしれませんが、なんていうんでしょうか。どのみち自分の気性には合いませんでした。

他にもアメリカのぶっ飛んだヘルパーの話とか、ハリケーンに巻き込まれそうになった話とか色々あるんですが、そこはあえて割愛。
そんなこんなで案の定ホームシックになり(本当は他に色々あるけどここも割愛)、1年半後に日本に帰国してきます。

ただ、ここでまたまたハプニング。逃げるように帰ってきたは良いけど、住むとこ無いじゃん!!

ということで、1ヶ月近く病院に入院して家が見つかるまでの間を繋いでました。
その期間、院内にWi-Fiもなく、とてつもなく暇な状態に陥ったノア少年は兄のiPodの中にあった「FLCL」のサントラを見つけて聴いて、ピロウズに出会う事となります。

なので、色々あったアメリカ生活がなければピロウズにも出会えてなかった事になりますね。
サンキューアメリカ。

でもその後、ようやく落ち着いて高校に復学しても、1年生の頃に1ヶ月しかいなかったシャイボーイが2年の夏に突然帰ってきてもクラスに馴染めるはずもなく、結果的に私の高校時代は、友達と呼べる人もいなく、打ち込む事も特になく闇の時代に変貌していきます。

なので、これ以上高校時代のエピソードが無いんです。

しかし、このように理想の青春という名の希望の船が迎えに来ずに闇の時代を過ごしたノア少年は、唯一残された音楽というなの新しい友達、新しい希望にすがりながら、「こんなもんじゃない」と虎視眈々と、自分を温めていくことになります。
言うなれば充電期間。

ということで、今回はこんな感じで締めます。
もう、今回はピロウズの良さが皆さんに伝わりさえすれば良いです。
おそらく今後もちょこちょこピロウズの曲を紹介していきます。マジもんのレコメンドとして。

最後にもう一曲。
ここ最近の連載では、最後にもう一曲おまけで紹介するスタイルを取ってますが、ピロウズの曲にオマケなんて無いので、今回は名目をピロウズの良さを知ってもらう為のダメ押しの一曲として紹介します。

ということで、NOAH VADER’s RECOMEND Part 2!!!

The pillows – “Last Dinosaur”

いやー、最高。素晴らしい。グワッときますよね。ズワッと。イントロからテンションぶち上げ。あれこれ考えずに感覚で生きていく孤高のヒーロー的なイメージが僕には見えました。
皆さんにはどういうイメージが見えたでしょうか?
ぜひまた心で感じたものを語り合いましょう。

それでは、良い音楽生活を!!

Text by : ライス趙 ノア

keywords