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社会問題解決の鍵は、わんこが握る?!ケアペッツ 藤田英明さん 〈前編〉

介護の質、殺処分、人材不足・・・
あらゆる社会問題を一度に解決する
ケアペッツの発想と可能性とは

*

ウブマグインタビュー企画。
記念すべき第一回は、すでにSNSで話題沸騰中のケアペッツに突撃!

ペットのホームケアサービスや、
ペット共生型福祉施設「わおん」の運営をされている
株式会社CARE PETS(ケアペッツ)

前編は代表の藤田英明さんに、自身の今までについてのお話を伺います。

藤田さんといえば、介護界ではその名前を知らない人は
いないのではないかというほど有名な方。

第一回目に伺う相手としては、あまりにもハードルが高いのではなかろうか。
門前払いを受けたりしないだろうか。
いろんな汗をかきながら、待ち合わせ場所へ向かいます。

恐る恐るドアを開けた先で出迎えてくれたのは



わんこ!!!!!

そして

その先にいらっしゃった藤田さんはというと、



めっちゃいい人そう!!!!!!!!!!

強面なお顔とゆるいTシャツのギャップがなんとも言えません。

大丈夫。きっとこれは大丈夫だ。
怖いと思った時はTシャツのワンコに目を向けることで平静を保ち、
インタビューに臨みます。

サッカー、喧嘩、福祉、そしてわんこ。
繋がってないようで繋がってる?
藤田さんの人生のキーワード。

ウブマグ
はじめまして。
まずは簡単に自己紹介をお願いしてもよろしいでしょうか。
藤田さん
藤田英明、42歳。卯年。趣味は、サッカー、サーフィン、犬、猫、読書。ウイニングイレブン。
色々はしょって話すと、ずっとサッカーをやってて。18歳でプロになって、南米に飛ばされて、1年半ぐらいコロンビアとかチリとかで生活してました。16人部屋17人部屋で生活をしていたんだけどね、あっちの奴らは目つきが狂っているの。覚悟が違うんだよね。結果、全然ダメでクビになって、日本に帰ってきたの。でも、小さい頃からサッカーをずっとやっていたから、サッカーを失ったら何もないし。
藤田さん
で、死のうかなと思って。
ウブマグ
?!?!?!
藤田さん
当時流行ってた「完全自殺マニュアル」っていう本とか買ってそれを全部読んで。いろいろ調べた結果練炭自殺が一番楽だと思ってやってみたんだけど、3分ぐらいで目が痛くてやめちゃった。本には痛くないって言ってたのに、目がすごい痛いの。
ウブマグ
・・・
藤田さん
で、自分で死ぬのは無理だと思って。そうだ、いっそのこと人に殺してもらおう!と思ってあらゆる悪そうな人にとことん喧嘩を売ったの。今思えばすごい自暴自棄なんだけど。でもさ、こっちはずっと体鍛えてたし、当時ベンチプレス170キロ上がるしで、ほぼ勝っちゃって。
で、ある日。もうここしかないと思って米兵に喧嘩を売ったの。そしたら全く歯が立たなかったんだよね。もう別格。気づいたら背後取られて。ボッコボコ。そしたら、なぜだかわかんないけど、そのあとその人とご飯行くことになって、色々話してさ。若いんだから死なないで人の役に立てばいいじゃんって言われて。
それがきっかけで、埼玉の山奥の老人ホームで働くことになった。
ウブマグ
出だしから壮絶でちょっとびっくりしちゃいました・・・。
なぜそこに就職されたんですか?
藤田さん
とりあえず人の役に立つ仕事といえばってことで福祉って検索して、一番上に出てきた場所に電話したの。そしたら受かっちゃって。
ウブマグ
藤田さん
運命感じたのが、その施設と練炭自殺しようと思った山がめっちゃ近かったんだよね。
ウブマグ
それは笑っていいのかわかりません・・・!
藤田さん
でね、施設で働いているうちに、お年寄りはこっちが頑張れば頑張るほど元気になるっていう面白さを味わって。この世界のやりがいっていうのを感じられるようになっていったんだよね。


ひょんなきっかけで福祉の世界に足を踏み入れた藤田さん。
そこで感じた、「組織のコミュニケーション」の問題点。
そして「お金」にまつわるフラストレーション。

ウブマグ
そこから、今に至るまでにどのような経緯があったのでしょうか?
藤田さん
働いていたのは一族経営の社会福祉法人だったんだけど、ある日その一族がもめて、管理職が半分くらいいなくなっちゃったの。そこで「藤田くんパソコン使えたよね?」みたいな感じで白羽の矢が立ってしまい、24歳の時に、現場の仕事を続けつつ事務長に。で、25歳になったら、今度は「施設長もやって」って言われちゃって。さらにはその時に一緒に理事もさせられることに・・・。
ウブマグ
あれよあれよという間に!25歳でかなりヘビーな立場に就かれましたね!
藤田さん
もうね、全く眠れない日々。
でもね、現場もやって事務長もやって施設長もやってると、いろんなものが見えてくる。例えば、会社ってこんなに金出てくんだ!とかね。だって、4000万円入ったとしても3000万とか出て行ってしまう。だから、上は上で、いつも儲からないって怒ってるんだなぁ、ってね。そこでやっとわかった。
一方、現場は現場でどうかというと、もちろん給料が低いって言って怒ってる。でも、給料も欲しいけど、一番は自分たちがやりたい介護をやりたいという想いの方が強いかな。でもこれは、理事長とか経営陣には全く届いてないの。一応、上の人たちも、良い施設をやりたいとは思ってるんだけど。結局現場から理事長には言えないから、上の人たちには全く響かないんだよね。
ウブマグ
あー・・・。記事読んでいる方の中にも同じフラストレーションを抱えてる方、たくさんいるんじゃないかと思います・・・。
藤田さん
そこで、俺は自分の立場を活かして「翻訳家」になろうと思って。理事長が思ってることは現場に伝えるし、現場が思ってることは理事長に伝えるということを、俺がしてみたの。こういうコミュニケーションができれば現場が良くなるんじゃないかと思って。そうしたら、だんだん良くなっていった。これは、俺の立場だからできたことだなって思うよ。
ウブマグ
どこの組織でもよくある話ではありますが、
藤田さんのようなパイプ役がどう機能するかが重要ですよね。
藤田さん
そうだね。
さらに、事務方を深くやっていくと、「社会福祉法人」がどんだけ世間一般からずれてるかっていうのが分かってくる。税金は納めなくていいし、建物建てるにしても補助金がめちゃめちゃ入るし。その他にも、ここでは言えないような裏事情で、一部の偉い人だけがいい思いするような状態が山ほど見えてきちゃったんだよね。そしたら、その社会福祉法人の裏事情の部分がだんだん許せなくなってきちゃって。それで、徐々に、社会福祉法人がなくなるにはどうすればいいかっていうことを考えるようになっていった。
藤田さん
社会福祉法人が一番儲けている事業形態が特別養護老人ホームだから、特別養護老人ホームが要らない社会を作ってしまおうと思って。そこから「特別養護老人ホームに入れなくても家族の生活が成り立つようにすればいいんだ」という仮説を立てたの。そこでまず目をつけたのが空き家。日本は空き家が余りまくってるから、余ってる空き家を使って小規模のデイサービスを始めた。さらに、保険内と保険外を合わせて、昼は保険内のサービス、保険外のサービスを受けられるような施設にして。そして、そのサービスを爆発的に広げるために、民間の事業をやってる人に向けて利益の上がる介護事業の状態を作って、それを多くの介護事業に、フランチャイズとしてやってもらった。
実は、空き家を使う、混合介護、フランチャイズっていうのは、3つともが厚生労働省が大嫌いな用語なんだけど(笑)あえてこの3つを、国が今やってる政策へのアンチテーゼとしてやってみた。
ウブマグ
それが、日本介護福祉グループですね!
藤田さん
それを2004年くらいからやって、最終的には900店舗、だいたい4万人くらいのユーザーに使っていただくまでに大きくなることができた。

思わぬ展開での介護職との出会い。
そこから前例のないスピード感で
自身の事業を業界でも屈指の大手に成長させた藤田さん。
そんな藤田さんが、なぜペット業界に進出したのか?

後編へ続く!

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〈 おまけ 〉

今回お邪魔した「デイサービスわおん」は、
愛するペットと通えるデイサービス!

その中には、利用者さんもペットも嬉しい工夫がたくさんあります!

例えば〜

こちら!!!

わんこ専用バスルーム!
こちらにはある仕掛けが施されています!

なんとなんと!
この鏡がマジックミラーになっておりまして、

利用者さんが裏側にあるバスルームでお風呂に入りながら、
愛犬のお風呂を覗ける仕掛けとなっております!
わ〜!エッチ〜!(違うか)

愛犬のバスタイムを眺めながら一緒に綺麗になれるなんて、
こんな幸せな時間はありませんね!

藤田さんがなぜこのような事業を立ち上げたのか。

前編のお話からは想像もつかないのですが。。。

話題のペット事業については、〈 後編 〉でたっぷりお伺いします!!!

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株式会社CARE PETS(ケアペッツ)
動物看護師が飼い主様の自宅を訪問し、ペットの看護・介護サービスや、
日常のお散歩をはじめとする、シッターなどのホームケアサービスを提供。
犬や猫の長寿化が進むなかで、飼い主の介護負担を軽減するサービスとして展開。
平成30年からは新規事業として、ペット共生型福祉施設「わおん」の運営を開始。
また、犬塾株式会社と業務提携を結び、犬とのコミュニケーションのノウハウなどを
広くお伝えする飼い主と愛犬のための「犬塾」を広める事業も推進。
https://care-pets.jp/

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本日のウブマグ記者/しょこ

初めまして、しょこです!新潟生まれコシヒカリ育ち、趣味は寝ること、喋ること。ひょんなきっかけから、ウブマグ記者をさせていただくことになりました。全てが初体験、手探り、体当たり状態ながらも、インタビュイーの皆さんが優しすぎて毎度涙ちょちょぎれています。一生懸命がんばりますので、今後とも、成長を温かい目で見守って頂けたら嬉しいです。どうぞよろしくお願いします!