『至極の境地❤︎』:ファンタジーガールのワンダーランド017
[連載] ファンタジーガールのワンダーランド017
昔々、あるところに、いつもフルーツを両手に抱えた女の子がおったそーなー。
絵本の中に出てきそうなお姿、Kaoちゃんは2歳前後のころ、このように、よくフルーツを抱えてすごしていました❤︎
丸い形、色、ほのかに香る優しい香り。フルーツを抱いていると何だか幸せ。
時には、このひとつのりんごだけで、2時間、3時間と遊んでいることがありました。Kaoちゃんが手の中でこねたり、ちょっと落としたりもするもので、Kaoちゃんが遊んだリンゴは最終的には傷んで、ほとんど食べられなくなってしまいます。
よく言われることは、『食べ物で遊んでは、いけません。』と言うことです。もちろん、それは120%正しくて、食べものを粗末にしてはいけないのです。そして、世界を見渡せば、貧困と飢餓に苦しむ子供達の方が多いのです。このリンゴも命を繋ぐ糧だと思うと、あまりにも尊すぎる。
だから、食べ物で遊んではいけません。
でも、ファンタジーガールが、リンゴの全てに納得するまで…、少しの間だけ、このリンゴに、その命を他の意味で育てる糧になってはもらえないだろうか?
私は、ずっと、そんなことを考えていました。
赤いリンゴがある。
このリンゴひとつで、何時間も幸せを感じる。
ただ、『赤い』と言う単純なことではない。表面の色、肌触り、リンゴの細胞の1つ1つまで感じられないだろうか?
Kaoちゃんは、言葉こそ、その時は発せられていなくても、きっとリンゴと会話をしていたと思う。
リンゴだけじゃない。でっかい、ポンカンと旅もしました。
ところで、みなさんは動物園へ出かけたら、動物園では、どのように過ごしますか?
園内マップをすかさず手に入れて、目ぼしい動物が何処にいるのかを把握しつつも、とりあえず順路どおりに園内を巡る。願わくば、ひとつの動物も見逃さずに、動物園の隅から隅までを見に行くべきでしょうか。だって、せっかく朝早く起きて、遠くから来たのだから、くまなく満喫しなければ、勿体無い!
私も以前は、まさにその考えでした。
でも、ファンタジーガールが生まれてからは、一変した。
「動物園には、『泳ぐペンギン』を見に行くべきだ!」、それが、動物園の醍醐味なんだ❤︎
まず、当初、匂いの問題もあり、動物園は本当に苦手でした。だから、動物にはなかなか興味が持てなかったのがスタートラインでした。しかし、ある時、動物園で水中を泳ぐペンギンを見た途端にKaoちゃんは…
ペンギンになったw
どストライクです。ペンギンのブースだけで1日過ごせてしまう。それがKaoちゃんの最高の特技なのです。
団体生活、集団行動ができるようになることを優先するならば、どんどん次を見て回ることを訓練すべきだと思います。それは、それで本当に大切で、いずれはできるようにしたいと思っていました。
しかし、この幼い時期のKaoちゃんを前に、コロボックルたち家族の選択は、『感性を磨く』と言うことをすべての中の最優先事項とすることだった。それに、時間を決めて、ルールを守って、輪を乱さないように過ごす方法は、家族でなくても教える事ができます。でも、時間を気にせず、やりたい放題に自分の想いをぶつける方法は、家族にしか教えられません。それを丸ごと受け止めることも、家族だからこそできることなのです。
Kaoちゃんは、ペンギンを本当に楽しそうにずっと眺めていました。そして、水中の世界にキラキラと無数の泡を放ちながら、流線型の黒い体を走らせるペンギンを脳内再現できまでインプット。ペンギン至極の境地に至るまで。
ワンダーランドの扉が開いている時間です。私は、すかさず、そこへ入って行くべきだと思ったのです。一緒にペンギンを見ました。素晴らしい光景でした。
その時、『動物園を隅から隅まで観なければならない。』と言うのは、固定概念に過ぎないと言うことにも、コロボックルは気付かされたのです。
そうなんです。
動物園をくまなく見れなければ、損をしているだなんて、考えてみたら、誰が決めた事だったのでしょうか?
私たちは、動物園で『ペンギン』を知る。その事に意義を見出せるのならば、これ以上に価値のあることなんてないのです。
さて、
素晴らしいことは、まだまだあります。ファンタジーガールは、ひとつのことが至極に至れば、次の至極を求めて生き生きと駆け出して行く。ペンギンを皮切りに、だんだんと興味を広げ、好きな動物も増やしていきました。至極の見学の末には、その動物になりきる❤︎
っと、このアザラシは以前にも、ご紹介しましたね!
こんな具合に❤︎
至極の境地に至れば、Kaoちゃんは、絶好調!!(笑)素晴らしい光景!!それを見守るコロボックル!
そして、それをさらに見守る、野次馬のみなさん(笑)←『野次馬』って失礼ですよね、ごめんなさいw
いいのよ!!私たち、親子エンタテインメントマシーンだから❤︎(笑)
『かけがえのない時間』を『かけがえのない時間』だと気付くことができる幸せ。
ファンタジーガールが、私に教えてくれたことは、いつも、「『幸せ』を見出すのは、価値の創造だ。」と言うことです。
ひとつのリンゴも360度、どこから見ても同じリンゴなわけではありません。人生もまた、あらゆる角度から物事を捉え、自分にとって、もっとも美しく、価値的に見える景色を探し出していけることが重要ではないかとコロボックルは常々、感じています。
そのひとつのリンゴの物語を価値創造できる『感性』と『力強さ』。これに勝る『幸せ』はないのです。
生老病死の苦しみは、すべての人に与えられた試練だと思います。早かれ遅かれ、命を与えられた瞬間から、誰もが老いて行く、病気にもなる、やがて死と向き合う。これは、すべての人に与えられた試練なのです。その時、『命の価値を知っていること。そして、疑わないこと。』、それ以外には、私たちを強くするものはありません。
昔々、あるところに、いつもフルーツを両手に抱えた女の子がおったそーなー。
え〜…しかし、
7歳の最近は…すっかり、プリキュアオタクなんだそーなーwプリキュア至極に至るまでは、けして、終わらないんだそーなーw
Text by : Aki
姉妹デュオグループSAKURANBOで活動中のシンガーソングライター
ワンダーランドで就業中の車イスUserママ(先天性骨形成不全症)
https://www.facebook.com/sakuranbo.music.info/
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