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『来世』:天才と変態の連載014

[連載] 天才と変態の連載014

お久しブリーフ。

仕事が忙しくて、更新できずにいました。
たまーに更新していこうと思うので、宜しくお願いします!

ではでは本日は「来世」についてお話ししようと思います。
みんな大好き来世。

ずいぶん昔、誰かに聞かれた。
「来世何になりたい?」と
まず、来世とかは自分の中で無いので困った質問なのだが
せっかく聞いてくれたので真剣に考えた。
真剣に考えて考えて出た答えが

ジーパン
だった。

いやいや。マジですから。
マジの中のマジ。ジーマー。

俺は来世ジーパンになりたい。


(D.Dが15年履いているエビスジーンズ)

もう人間はごめんだ。
猿がどんなに進化しても、何も変わらない。
いや、どんどん品がなくなってくる。
動物の方がよっぽどシンプルだ。必要最低限で生きている。美しい。

ジーパンはどうだ?
この世界に誕生して150年
大した進化もしてないが
皆から愛され続けている

あー
ソンナジーパンニワタシハナリタイ

ジーパンなら何でもいいわけでは無い。
生生地かワンウォッシュ
色落ち加工なんてもってのほか。
17ozくらいの厚手の生地の
ストーレート
もちろん
素材は綿100パーセント
ストレッチをきかせるために化繊を入れたものなど
ジーパンでは無いと思う。

ジーパンの素晴らしい点は
履きこめば履きこむほど体に馴染み
自分の体に合ってくる点
色落ちが楽しめる点
であーる。

ほら、みんな
だんだん来世
ジーパンになりたくなってきたでしょ??


(ペンキのステッチは色落ちすれば店舗持ち込みで再度塗ってくれますよ。1500円だったかな。)

ジーパンは争わない。
そこにあるのは
履かれるのを待つだけの、謙虚な姿だ。

ジーパン以外のパンツであれば
転んで穴が開いたり、色が擦れたりしたら
もう履けないんですよ?
これがジーパンなら
「アタリがでてる〜」
「こげこげこーで 穴が開いたんだ」とエピソードをドヤ顔で語れる!

くぅ
早くジーパンになりたい!!


(履きこみすぎて穴が開けば、裏に当て布をすればまだまだ履ける!)

大学の時に親友が中退して地元にかえる事になった
最後の夜に
「これ先輩めっちゃ好きでしたよね。プレゼントしますよ」と
彼が履き込んだ大切なジーパンをくれた。

夜な夜な二人で酒を飲みながら
同じブルーハーツのビデオを見続けて
それに飽きるとお互いのジーパンについて
自慢し合う
ちょっとだけヤバイ奴らだった

大学を休んで
5日間連続で単発のバイトを入れて
貯めたお金を握りしめ
二人でエビスジーンズを買いに行った。
あれは代官山だったか。
俺はエビスジーンズ代官山店には行った事はなくドキドキ
店の前にショーケースがあり
そこを二人で覗き込むと
親友が声を上げる

「俺のジーパンが展示されてる!!」

話を聞くと
確か・・・・・
リペアをエビスにお願いしてたけど、失敗したかなんだかで
それと引き換えに新品が送られてきたって言う話だったきがする。

そのリペアを依頼したジーパンの色落ちがよかったんだろうなぁ。

ほら、もうここまできたら
みんなの来世はジーパンだよ。


(当て布はデニムならなんでもいいんだろうが、こだわって、履かなくなったエビスジーンズを切って当てている)

争いをやめて、ジーパンになろう。
こんなに人をわくわくさせて、ドキドキさせてくれるんだから。

何度もブルーハーツについて語り
ビデオを見ながらヒロトの真似をするという
非生産的な夜を過ごした親友が別れ際にくれたジーンズ
そいつには名前があった

ジーパンに名前?
いや、つけるっしょ普通。
ペットに名前つけるっしょ?
子供に名前つけるっしょ?
ジーパンにも・・・
つけるっしょ!!

そいつの名前は
「永遠」
だった。


(本日2回目の登場。「永遠」にかかったお金は10万くらいですかね。えぇ)

その名の通り
彼との友情は永遠で、忘れる事は無い。
アレから15年
彼と会う事は一度もなく
どこに住んでるかも知らないけど
生きてればいいし、仮に死んでたとしても心の中で生きづつけている。

さぁ、みんなで来世ジーパンになろう!!!!

思っていたのだが。

俺は気づいてしまったんだ。

違う!!!!!

俺、ジーパンになりたいんじゃ無い!!!!

こんな風に誰かに大切に思ってもらいたいんだ!!!!

なんて切ない人間の物語なんでしょうか(笑)
悲しきモンスターD.D

人間として、くだらない争いの無い世界で
穏やかにくらしたいっす。

この数年
来世?(もちろんそんなものは無いけど。だからこそ今を生きようよ)
まぁ、人間でもいいかな
って思えるようになりました。

周りの人々に感謝!


(コンナニンゲンニワタシハナリタイ・・・・ かな??)

今日の押し付けの一曲
「おりこうさん」 MONGOL800

※ 物語はフィクションです。用法・用量を守って正しくお読みください。
 読み込みすぎると、一般的な価値観、常識から逸脱する可能性があります。

Text by : Dyson Daigo

特別養護老人ホーム職員 & LOVE AMAプロジェクトリーダー
真面目と不真面目のギャップが病的な36歳
http://www.love-ama.com

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