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【CRFイベントレポ】Talk Session③ 岡千賀子さん

── 2019年2月15日、表参道ヒルズ。
 

 
全国各地から「地域共生社会」につながる個性的なパイオニアたちが集まり
大好評を博したCommunity Roots Forum 〜地域共生社会実現フォーラム〜。
 
なんと今回、そのトークの内容を6日間で一挙大公開します!
 
地域の中で、支え手、受け手、世代、分野といった垣根を越えて、
あらゆる立場の人々が自然と集い、住みよい場所となる「地域共生社会」。
その「自然に集う」ための、 きっかけを創る仕掛けとは?

イベントレポ第3回は、岡千賀子さんです!
 
 
Talk Session③
社会福祉法人池田博愛会 事務局次長
岡 千賀子 Oka Chikako (徳島県三好市)
https://www.ikeda-hakuaikai.org
 

 
1971年徳島県生まれ。三好市池田町の上野が丘にある幼・小・中・高で学ぶ。
池田高校を卒業後ジャスコ㈱(現在のイオン)に就職。ベビー・子供服売り場を始め、衣料品部門・総務部門を担当。
池田博愛会へは平成8年から特別養護老人ホームの事務員として勤務。現在は法人本部事務局の次長として各事業所を“おもっしょい”場所にしたいと思っている。
特技は10歳から始めた阿波踊り。どこにいっても阿波弁でしゃべる。
 

地域福祉を実践する『池田博愛会』

 こんにちは。関西弁のお笑い芸人ちゃいますよ。大きな会場で、こんなに大人数の前でしゃべったことないんで、気合い入れてスライド70枚もつくってきました。声が大きくて早口なんやけど、さらに早口になるかもしれませんが、みなさんついてきてくださいね。それからわたし、阿波弁しか喋れませんので!よろしくお願いします。

 今朝5時に起きて出てきたのは、徳島県の三好市言うところです。わたしは三好市出身で、そこから出たことありません。ここは、四国の真ん中を流れる吉野川でラフティングやウェイクボードなどウォータースポーツの世界大会が開かれるようなところです。JRの観光列車「四国まんなか千年物語」(http://www.jr-shikoku.co.jp/sennenmonogatari/)も走っています。
 わたしの勤めている『池田博愛会』は、1963年(昭和38年)3月にできました。当初は障がい児を受け入れる『財団法人池田学園』でしたが、地域のニーズにより、障がい者・高齢者・子どもの施設と、福祉の機能がぎゅっと集まるエリアとなりました。現在では、16施設・50事業が展開しています。
 施設をすこしご紹介します。まずは障がい者支援総合センター。特に紹介したい事業として「グループホームはくあい」は、池田町の箸蔵地区で障がいをもつ方がアパートやマンションを借りて生活するグループホームです。現在は75名が暮らしています。彼らは自治会に入ったり、地区の運動会に参加したり、地域のお祭りのにお神輿のかき手として参加したりと地域の役割の一旦を担っています。
「セルプ箸蔵」は就労支援施設です。パンをつくったり、喫茶店の運営などをしています。100%国産の間伐材を使った割り箸をつくって、大学生協に卸しています。
「箸蔵山荘成人部」では菜種を育てて油をつくったり、そばの二毛作を行ったりもしています。ここで製麺したうどんは、池田町の一等地のアンテナショップ「麺処はくあい」で販売もしています。
 高齢者ケア総合センターも行ってみよ! 「永楽荘」は特別養護老人ホームです。地域の方々にこの場所を開放していて、地域の方自らが陶芸教室を行っています。ほかにもヘルパー派遣、訪問介護や訪問入浴事業も行っています。
 池田は山ばかりの山間地域。ぱっと見には面白くないかもしれません。ただ、現在494名の職員の人材育成をしながら、ここの面白さを見つけるとともに、各施設を“おもっしょい”場所にしようとみんなで奮闘しています!

地域共生社会=地域のオリジナル組織

 今回のテーマ「地域共生社会」。うちと一番近いのが「箸蔵福祉村」やと思います。これは、地域の人がボランティア組織をつくってくれたんですよ。自治体でもなくて、行政もひとつもからんでない。一世帯ずつ少額のお金を集めて、地域の人が集まるイベントをしたり、障がいをもつ人たちのサポートをしたり、池田博愛会のお祭りのお手伝いなどをしてくださっています。「福祉」の文脈に地域の人たちが出てくるしくみなんです。
「徒然博愛塾」では、地域の福祉人材の育成を行っています。神社の裏山の整備や炭焼など、田舎でしかできない生涯学習をしています。
 地域貢献という意味でもっとも大きい活動が「博愛まつり」です。毎年5月に開催する地域の一大イベントで、授産施設や一般企業、学生ボランティアなどが参加してくれます。毎年1000人以上は来るんちゃうやろか。

 3年に一回行われる「博愛防災フェスタ」は、地域の警察・消防と一緒にお祭り感覚で防災を体験してもらうイベントです。これ以外のときは地域の自主防災組織と一緒に地域の人に声をかけて避難訓練をしています。うちの職員も地域の消防団に入って活躍しとります。

みんなで連携、とことんサポート

 うちは「公設民営」が基盤でした。民営という部分で「地域のために」とやってきたことで、後援会やボランティア組織ができた。そこで、社会事業の第一線でもやっていこうと、現在では商工会議所にも入会しています。
 うちの理事長が言いよるのは「めざせ、日本一の福祉環境」。ちいさな田舎町でうちが、うちが、言うててもうまくいかない。今、社会福祉法人も株式会社もNPO、医療法人みんなで連携した協議会をつくってるんです。行政ばかりに頼らずに、福祉×ビジネスでまちを元気にしていこうと。
 そこで、都市部の人口集中を緩和して、地方の活性化につなげようという国の地方創生事業にも手を挙げました。「やすらぎのあるまちづくり事業」に着手。「生涯活躍のためのまちづくり」にみんなで連携した4つの取り組みを行っています。
 1つ目は、空き家や店舗の活用方法を話し合う建築会議。「三好をこれからどんなまちにする?」というワークショップを行い、多世代の交流拠点になるような建物を建築家の協力を得て、リノベーションしています。
 2つ目は地域ビジネスの発掘・開発。資材や資源は何があるのか? 商品をつくれないかということで、三好市で盛んにつくられているお酒や醤油、芋、柿、干し物などの加工業者に視察に行ったり、これもみんなで議論したり。徳島県のちらし寿司には金時豆を入っているんですが、この郷土料理を食べやすくおにぎりにするというアイデアを商品化したいかなと考えています。
 3つ目、暮らしサポート支援事業! 地元のケーブルテレビ『池田ケーブルネットワーク』(https://ikedacable.co.jp)さんから、インターネットを使って何かできないかというお話をいただき、買い物支援や見守り支援も行っています。タブレットでお弁当や買い物の注文を受け付ける「御用聞き」をやってみました。実際に高齢者のお宅へうかがう「とことん号」という移動販売車も計画しています。
 4つ目は三好市の取り組みで「お試し暮らし住宅」(https://www.miyoshi.i-tokushima.jp/docs/4871.html)というのもあります。ぜひ、三好に来てみんで!

山間からしっかりと情報発信!

 今日のこのフォーラムを運営している『Ubdobe』(http://ubdobe.jp)とも一緒にプロジェクトをさせてもらっています。「MEUTRAL」(https://meutral.com)という移住者向けのツアーを企画し、池田博愛会での日常を体験するというもの。2018年2月と9月に行いました。

 メディア製作にも力を入れています。うちで働く若手を前に出して、プロモーションビデオ(https://youtu.be/ri4OTDbTg88)を製作しました。また、Ubdobeさんのこだわりからはじまったのですが、「セルプ箸蔵」の割り箸の材を使ったパンフレットもつくりました。
 三好市の交流拠点施設『真鍋屋(MINDE)』(http://minde.jp)や、JR四国が移住者と一緒につくった簡易宿泊所『4s-stay』(https://4s-stay.com)も次々オープンし、活気づいてきました。
『シモノロパーマネント』(http://haretoke-d.jp/shimonoro)という廃校を活用し、幼稚園・物販・カフェなどを営む場所は、うちの施設よりももっと山の中に行くのに、毎日人で賑わっとります。

お金・身体・心の安心をとことんサポート

 池田博愛会も負けないようにと、2019年3大事業を実施します。池田博愛会のある箸蔵地区を「とことんの里」として、お金・身体・心の安心をとことんサポートします。

① 地域交流拠点「箸蔵とことん」
② 企業主導型保育所「あいあい」
③ サービス付き高齢者向け住宅
 
で、地域交流拠点「箸蔵とことん」がオープンします。2019年4月21日です。もうすぐです。


 ここでは、地元の生産者さんと組んで産直市をやったり、地域の方が遠方に買い物に出なくても済むようなミニスーパー、「健康」をコンセプトにした食堂・カフェ・パン販売もします。“地域の子どもらを一緒に育てる”という意味で木のおもちゃや図書コーナー、ボルダリングを入れたこども広場も。食育や調理体験のできるイベントも開催します。
 最後に、「ここに来れば何でも相談できる」相談コーナーも設置して、みんなが寄ってもらえる場にしていこうと思います。
 ありがとうございました。

ライティング : 山本 梓

次回Talk Session④は久田亮平さん!
どうぞお楽しみに!!!

大好評のCRFイベントレポシリーズは、こちらから!
http://ubmag.jp/tag/crf